痛みの原因とは
痛みの原因は非常に多岐にわたりますが、一般的に以下のような要因が考えられます.
痛みの種類
- 怪我や外傷: 体の部位に外傷がある場合、痛みが引き起こされます。例えば、骨折、捻挫、打撲などがあります。
- 炎症: 炎症が起こると、局所的な腫れや赤み、熱感、痛みが生じます。関節炎や炎症性腸疾患などがこれに該当します。
- 神経の圧迫: 神経が圧迫されると、痛みやしびれが発生します。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが該当します。
侵害受容性疼痛
神経痛の中でも、この侵害受容性疼痛で組織の損傷を感知する痛みの侵害受容器への刺激に起因する痛みになります。例えば、怪我をして組織が壊れた細胞からプロスタグランジンという「痛み・熱・腫れ」を引き起こす成分が体内に生成されます。この後、ブラジキニンという成分が血液から分離され、神経自体の感受性(痛みを感じるセンサーのこと)を高めて神経を過敏にしてしまうので、プロスタグランジンの効果を増やしてしまいます。
皆さんの訴えで多い言葉として「疼くような痛み・鋭い痛み・ズキズキする痛み・鈍い痛み」などが訴えとして多く聞かれます。
- 筋肉の緊張: 長時間の不自然な姿勢や運動不足などにより、筋肉が緊張して痛みを引き起こすことがあります。
- 内臓の疾患: 内臓に問題がある場合、その痛みが体の他の部位に放散することがあります。例えば、胃潰瘍や膀胱炎などがあります。
その他にも水分不足により全身の体循環が悪くなり、それに伴い血流も悪くなります。血流は酸素や栄養を筋肉や関節に行き渡らせる役目があるので、それができなくなると筋肉や関節に「硬さ」が生まれていきます。筋肉や関節に硬さが生まれてしまうと伸び縮みするような柔軟性がなくなるため炎症や怪我をしやすくなり痛みが生成されてしまうため。内臓の循環の悪さは間接的に痛みの原因になります
- ストレスや精神的な問題: ストレスや精神的な負荷が高い場合、身体の各部位に痛みを引き起こすことがあります。
- 慢性的な病気: 慢性的な疾患や病気により、痛みが引き起こされることがあります。例えば、関節リウマチや線維筋痛症などが該当します。
痛みが発生するメカニズム
痛みが発生するメカニズムは複雑であり、神経、身体組織、および中枢神経系の相互作用によって引き起こされます。一般的に、痛みは以下のようなプロセス(道筋や順序という意味)によって生じます:
- 刺激の検知: 身体の組織(皮膚、筋肉、関節など)が刺激を受けると、それが痛みを感じる神経終末(痛みを感じるセンサー)に伝わります。これには、圧力、温度、化学物質などの刺激が含まれます。
- 神経伝達: 刺激を受けた神経終末から、神経信号が脊髄を通じて中枢神経系(脳)に送られます。このプロセスは、感覚神経(痛い・かゆい・熱いなどの感覚を感じる場所)を通じて行われます。
- 中枢神経系での処理: 中枢神経系では、痛みの情報が解釈され、それが身体のどこで起こっているか、そしてその痛みの強さや性質などが判断されます。
- 痛みの知覚: 中枢神経系が痛みの情報を解釈すると、その結果として痛みを感じることになります。この段階では、痛みは主観的な経験(最近腰が痛いなーみたいな感覚が芽生えてくるという意味です)として認識されます。
- 反応と行動: 痛みが感じられると、身体はそれに対処するための反応を起こします。これには、身体部位の保護や回避、または身体の修復プロセスの開始などが含まれます。 例:膝が痛いから階段を登らないようにしようなど
痛みのメカニズムは、神経の活動だけでなく、感情や心理的な要素、さらには文化的な影響なども関与します。また、慢性的な痛みの場合、神経系や身体組織の変化が、痛みの感じ方や継続性に影響を与えることがあります。
痛みが慢性的になると ・・・
痛みが伴うと心理的・精神的に痛みがない場合と比べて行動量が極端に減少します。
痛いからといって過度に安静にする方が多いのではないでしょうか?
このような状態は運動不足となり次第に筋力が低下し痛みは何とか治まったが、今度は筋力が減ってしまい今までの日常生活を送れないなどの現象に陥ります。
加えてこのような状態が継続されると、膝や腰への負担が増大し痛みも再発or慢性化していくことは明確です。
また、痛みが継続されることで、このまま改善しないことへの不安や心配が募り、職場や家庭内のストレスが増え、精神負荷が強くなり「心因性の疼痛」が上乗せされる悪循環に陥ります。
痛みの対策
じゃー先生!!
痛みがあるときはどうしたらいいの???
任せてください!
痛みは基本的に時期に応じて対応策が変わっていきます。
急性期
急性期とは痛みが発症してから1週間〜2週間の時期のことを言います。必ず急性の痛みは炎症が伴います。炎症が起こると必ず熱感(ねっかん)や腫脹(しゅちょう)・発赤(ほっせき)などを伴いまので、このような状態で温めてしまうと痛みを増悪させてしまう可能性があります。
正しい対応としては、寒冷療法(アイシング)といって、氷水や冷却シートなどで患部を20分前後冷やす→冷やすのをやめて患部を常温に戻す→また15分前後冷やす
などの処置がとても大切になります
慢性期
長期間、痛みが伴いますと、代謝や血流の低下を引き起こし、循環機能が悪くなっていきます。悪くなると筋肉が硬くなり筋硬結という、しこりのようなものが筋肉の中に生成されやすくなってしまいます。ここまでくると何をしても緩まない状態になってしまうので、代謝や血流の改善を図り筋肉を緩めていく必要があります。
対策としては温熱療法や運動療法が代表的です。
温熱療法にはホットパックやマイクロウェーブで体を温めることで筋肉を柔らかくしていく手法です。
※個人的にはコレは、効かない印象なので後ほど理由を話します。
運動療法ではウォーキング(週3回以上30分程度)やストレッチを行うことで、代謝や血流が高まり、循環機能の改善に繋がります。
先ほど温熱療法単体ではあまり症状に変化は出てこないとお話ししましたが、皆さんもご経験はありませんでしょうか?
お風呂や整骨院・病院で痛い場所を温めたけど、その時は調子が良くなったけど数時間・数日たつと症状が戻ってしまう・・・・・
あれは、一時的に血流が良くなり痛みの物質も流れやすくなり、状態が良くなるのですが、筋肉の硬さや元の血流の悪さは変わっていないため、元に戻るので原因となっている場所の特定とそれに合わせた運動療法やセルフケアの持続が痛みの改善につながっていきます!
当院ではこのような痛みの種類に応じて、充分なカウンセリングや検査を実施し、痛みの本当の原因をみつけることが可能となっております。
症状のぶり返しがないような個々に合わせたセルフケアもお伝えさせて頂きますので、安心して施術を受けることができます。