こんにちは!整体サロン アンティオールです。
今日はサッカーをきっかけに、腰椎分離症になって、お困りだった方の紹介をします。
■ ご来院のきっかけ
学生時代からサッカーを続け、誰よりも走り込んできたお客様。
本来なら“武器”であるはずのスプリントが、ある時から「怖い瞬間」へ変わってしまったそうです。
シュートの瞬間、腰の奥に走る鋭い痛み。それでも練習を休みたくない。
そんな悩みを抱えながら整形外科を受診し、腰椎分離症と診断されました。
「安静に」と言われるほど、
“このまま走れなくなるんじゃないか”
という不安は増すばかりとのこと。
痛みだけでなく、
“好きなことを続けられなくなるかもしれない”
そんな気持ちも抱えてアンティオールに来てくださいました。
■ 初回時の状態
初めてお体をみた時、腰より先に気になったのは “胸郭の硬さ” でした。
・反る動作での鋭い痛み
・股関節の硬さによる代償運動
・体幹のねじれがクセとして深く定着
・腸腰筋と小腸まわりの強い緊張
・腹圧が弱く、身体の中の支えが抜けている状態
・痛みへの恐怖から、動きが防御性に入っている
腰椎分離症は構造として起きてしまったものですが、
痛みを長引かせている本当の原因は「全身の使い方」でした。
特に内臓の硬さと呼吸の浅さは、競技者に多い典型的パターン。
「走る前から身体がブレーキを踏んでいる」そんな印象でした。
■ 施術内容
私たちが大切にしているのは、
“痛みを取るためだけの施術ではないこと”。
お客様のやりたいことを、もう一度前向きに動き出せる身体をつくることです。
そのために行ったのは、
・胸郭と骨盤の軸を整え、身体のねじれをリセット
→呼吸筋のリリース
・腸腰筋・小腸周囲をゆるめ、内側から腹圧を取り戻す。
→インナーマッスルの賦活
・股関節が正しく動くように誘導
→外側筋優位を調整
・「走る・蹴る」の動作解析を行い、体幹と下肢の連動を修正
→ストレッチをかかさないようにセルフケアをお伝えする。
施術中、本人がふっと表情を緩めた瞬間がありました。
「腰が痛くない動きって、こういう感じなんですね」と。
その言葉を聞いた時、
“ここから一緒に逆境を楽しんでいけるな”
と感じました。
■ 経過と変化
変化のスピードは競技者ならではの吸収力の高さがありました。
・5回目:反る動作の痛みが大きく減少
・10回目:スプリント時の“怖さ”が消える
・15回目:軸が安定し、動きの滑らかさがはっきり向上
・20回目:全力のシュート・ダッシュで痛みゼロへ
最後の頃には、
「今は、走るのが楽しいです」
と笑顔で話してくださいました。
痛みが消えたこと以上に、
“サッカーが楽しいが”という感覚を取り戻したことが大きな変化でした。
■ 担当の想い
腰椎分離症のお客様を担当していて思うのは、
痛みの正体は“腰そのもの”ではなく、
心のどこかに芽生える不安や諦めの気持ちです。
「また痛くなったらどうしよう」
「本気で動いたら壊れそう」
そんな気持ちを抱えていると、身体は自然と守りに入り、さらに動きが固くなってしまう。
だから私は、
前向きな空気をつくり、
お客様が“自分の身体を信じられる状態”を取り戻すこと
を大切にしています。
今回のお客様は、素直に身体の変化を受け入れ、トレーニングも前向きに取り組んでくれました。
“乗り越える過程そのものを楽しむ力”があったからこその回復だったと感じています。
■ まとめ
腰椎分離症は痛みの原因が骨だけにあるわけではありません。
むしろ背景には、
・内臓の下垂や緊張
・股関節の制限
・腹圧低下
・体幹のねじれ
・呼吸の浅さ
といった改善可能な要素が隠れています。
アンティオールは、
“自分の身体のプロになっていくプロセス” を一緒に歩む場所を心がけています。
症状を治すだけではなく、
その人の人生が前に進む瞬間に寄り添えることこそ喜びです。







